プロジェクトマネジメントの話とか

「プロジェクト管理」をはじめ、心理学・ライフハック・仕事の話などを書いています。


みんなが嫌う「朝会」がプロジェクトマネジメントで大切な理由。


 前回、匿名で書いた記事
プロジェクトマネジメントで大切なたった3つのこと(記事移転しました)
にて「情報共有」の重要性を偉そうに説いてみたところ、反応があったので今回は朝会について考えてみたいと思います。

※記事は下記の自ブログへ移行しました。(同じ文章なのに、何故ブックマーク数がここまで違うのだろう……)
プロジェクトマネジメントで大切なたった3つのこと。 - プロジェクトマネジメントの話とか

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朝会が嫌われる理由

 みんなが朝会に意義を感じられないのは、そもそもやり方がマズイからなんだと思うんですよ。

 例を挙げます。

PM「はいAさん、進捗お願いします。」
A「○○が完了して××が30%程度、0.5人日遅延しています。
  理由は△△が◎◎で、□□でリカバリーします。」
PM「あれ、何でですか?昨日の話では・・・」
 ~15分経過~
PM「はい、次はBさん、進捗お願いします。」
B「○○が・・・」
 ~ 以下、ループ継続 ~

 コレは非常に退屈です。というか、眠い。ヨソでやって。
 眠い目をこすりながら出社して、月曜の朝からコレじゃあ拷問ですよ。

 朝会では進捗の情報共有が一切不要ということではありません。
 こと細かな個々の進捗の状況って、全員が完璧に把握しておくべき事項なんでしょうかね?という話です。

 また、各メンバは他メンバの進捗に興味がないことが多いです。残念ながら。
 せいぜい、自分のタスクの着手開始条件に該当する先行タスクが遅延したら、自分のタスクの着手時期について気にする、という程度です。

 何故かと言うと、それが遅延したところで自分の責任にはならないし、言葉を選ばなければ、「それが原因でプロジェクトが失敗しようと私の知ったことじゃない!」んです。(もちろん全員がそうだとは言いませんが。。。)

 各メンバが基本的に自己チューだ、という考えたくもない非情な現実と、それにどう向き合い対応・改善していけばよいか?については下記記事にて。

※後日追記
あなたがリーダーになったら最初に考えること。 - プロジェクトマネジメントの話とか

 

朝会が必要な理由

前回の記事の繰り返しになりますが、
「人と人とのコミュニケーション」が仕事の成果の9割を決めます。
これに業種・職種は関係ありません。


人が沢山集まって仕事を進める中、日々状況が変化しているのに共有会を開かないで、みなさんはどうやって情報を手に入れるのでしょうか?Google先生でしょうか?違いますよね?

 メールでしょうか。あなたは無尽蔵に飛び交う全てのメールを熟読できていますか?
また、重要な情報が漏れなくメールで展開されていますか?

 やはりこの場合、対面での会話に勝る伝達手段はありません。

 「いつそんな共通部品ができたのさ?」
 「あの機能、仕様変更さていれたの?」
 「それってウチの機能にも影響するよねー」
 「昨日の話と全然違うじゃないかい……」

 日々繰り返される、この手の不毛な会話をゼロに近づけることが朝会の目的です。

 ここで一日一回、認識の齟齬をゼロに近づけることができれば、円滑にプロジェクトが回る可能性も高まります。

 自分の仕事をスムーズに進めるためには、フレッシュかつ確度の高い重要な情報を、入手する必要があります。
 そう。みんなが嫌う朝会は「鮮度の高い情報の宝の山」なのです。

※もちろん朝会の効果はこれだけではなく、各メンバの表情を確認することもできますし、各メンバのバラバラな意識を統一すると共に、プロジェクトのゴールを明確化し、シェアすることもできます。PMによってはこちらの方に意義を見出す方もいらっしゃるかもしれません。

 

じゃあ、どんな朝会がいいのさ?

 多くのメンバが集まる朝会では、出席している多くのメンバが知っておくべき重要な情報を共有することがポイントになります。
細かい1対1の話し合いは、別で設定してやればよいのです。

 PL・PMから各メンバへの情報展開や、メンバからPL・PMへの報告だけでなく、
各メンバ間の情報展開、横の繋がりを特に意識した共有会である必要があります。

 

朝会を実施する上で大切なこと

具体的には何が大事なんでしょうか?個人的には…

◆スピードを意識すること

 PJと状況にもよりますが、デイリーで30分/日が基準でしょうかね。
 内職厳禁です。みんなノートPC・スマホをいじってませんか?

 短時間で終わらせるために集中して仕様の共有、リスク・懸念事項・課題の共有を行いましょう。10分で終わるならなお良し。立ってやるのもOK。

 でも議事メモは箇条書きでもいいので残しましょう。話した内容・聞いた内容はすぐに忘れられます。にんげんだもの。

◆脱線したら軌道修正を

 よくあるパターンは、熱い議論が勃発して時間切れとなり十分に情報が共有されないケース。

 長い議論に発展しそうになったら即座に起動修正し、別途議論の場を設けよう。あくまでも朝会は「情報共有の場」なのだから。

◆とはいえ・・・

 情報が上手く共有される仕組みを作るためには、情報を展開したら「自分にもこんないいことがある!」「うれしい!」 と、「自己チューなメンバたち」(一部を除く)に認識させる必要があります。
 これについては、次回の記事にて考えてみたいと思います。

※後日追記
あなたがリーダーになったら最初に考えること。 - プロジェクトマネジメントの話とか

※後日追記(2015/12/17)
 朝会の効率化について寄稿しました。
wiz7.hatenablog.com

 


photo by Philip Chapman-Bell

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