プロジェクトマネジメントの話とか

「プロジェクト管理」をはじめ、心理学・ライフハック・仕事の話などを書いています。


仕事を抱え込んでしまう理由と8つの処方箋。


 自分がやった方が早い?出来上がりの質が心配?押し付けるのは気が引ける?

 このままでは、自分だけでなく周りも不幸になるだけだ。爆速を目指しても、仕事はどうしても溢れてしまう。

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 緻密に状況を読んで大胆に振っていくために、今回は「仕事の振り方・任せ方」にフォーカスして考えていこう。

 

 

1.なぜ抱え込んでしまうか?をまず分析

 自分で自分の心理を理解していない限りは、状況は全く改善されない。

 日々の業務に忙殺されて、「自分の思考」を客観的に見られなくなっているケースは多々あるんだ。冷静に一歩引いてみて、普段自分が「潜在意識の中でどう考えているのか?」をチェックしていこう。

 

2.自分がやった方が早い?

 うん。圧倒的に早いのはわかってる。でも、その歪んだ思考を直さないと一生そのままだ。

 その仕事の期限はいつまでだろうか?自分で完璧に迅速に処理しないと、本当に間に合わないものなのか?ある程度の質のものではダメろうか?

 そもそも、仕事は一人で進めるものだと勘違いしていないか?

 君は個人事業主か?仕事は会社のみんなで進めるものだ。仕事は自分一人のものではない。一歩引いて広い視野を持ち、組織レベル・会社規模でモノを考えよう。

 また、世間でもさんざん言われているように「任せることで人は育つ」んだ。人が育てば、処理されるスピードも上がる。仕事も依頼し易くなっていく好循環。長いスパンでモノを考えよう。

 広い視野・長いスパンで考えるためには、目の前の膨大なタスクにとらわれずに、一歩引いて考える必要があるんだ。

 

3.出来上がりの質が心配?

 完璧を目指して全ての仕事が期限内にキッチリ処理できるなら問題ないよ。でも残念ながら、それは物理的に不可能だ。

 完璧を求めるのはもうやめよう。適当に仕事しろと言っているわけじゃない。むしろキッチリ仕事を回し続けるために、あえてどこまで質を落とせるかを見極めるんだ。

 人に依頼した場合、期限・質を求められる基準を満たせるか?。想像していた以上に、多くの仕事がその水準をクリアできるはずだ。

 

4.同僚に振る場合は「持ちつ持たれつ」の関係にあることを認識しよう

 本当に困ったらすぐにヘルプだ。遠慮は不要。これができる人間は強い。逆に周囲が困ってたら率先して助けるんだ。日頃から助けていれば、遠慮なく大胆に触れる。

 人は弱くモロい。

 周囲との関係を強化して初めて、組織として強くなれるんだ。
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5.振る仕事と振るメンバの選定

 振る相手のスキルを見極め、仕事の難易度は「相手のスキルの1.2倍」を基準にしよう。

 理由はいくつかあるけど…

  • 自分が思っている以上に負荷をかけても、仕事は回っていく
  • やってみて危なかったら、即座にフォローに入ればいい
  • そもそも、負荷をかけないとメンバは育たない
  • 1.2倍で楽々こなせるようなら、負荷を上げていこう。逆なら下げればいい

 

6.振ったら作業完了だと思ってないか?振ってからが勝負!

◆事細かに口を出したくなるのはわかるけど!

 自分が逆の立場だったらどうだろうか?うっせえよ黙れこんにゃろう!である。

 依頼した仕事がとんでもない方向に進んでいる場合は速攻で対処が必要だが、基本は「我慢」である。どうしても心配なら「困ってることは無い?」と助け舟のように見えるちょっかいを出していこう。

◆振った後の進捗確認の方法

 まずは、2割完了したら成果物を見せてもらうよう事前に握り、意識合わせ・軌道修正しよう。当たり前だけど、8割完了してからでは手戻りが大きいよね。

 

7.クロージング。やってもらって当たり前か?

 完了したら自分の目でチェックだ。上記「爆速で…」の記事でも同じことを述べたけど、感謝している旨を伝え、そのタスクが振り先の人の手柄であることを周囲にアピールすることも忘れずに。周囲とのつながりが、自分自身の命綱となるのだから。

 毎回しつこいけど何度でも書こう。
 「コミュニケーション」が仕事の成果の9割を決める。
 これに業種・職種は関係ない。

 

8.完了したら一人反省会

 今回の振り方・任せ方は良かったのか悪かったのか?改善点は?次は1.5倍?PDCサイクル(PDCA)を回して改善していこう。

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 部下に任せるか、同僚に振るかで方法論は異なるけど、一人で回るほどビジネスは甘くない、ということだけは認識しておこう。

 


photo by Philip Chapman-Bell

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