プロジェクトマネジメントの話とか

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なぜ人は英語の勉強や運動をサボるのか?―7つの習慣【第3の習慣】から考える。


 サボっても「今すぐ」どうにかなるわけではないって?
 それって裏を返せば「後で、みじめに後悔してしまう」ということ?

 手遅れになる前に、小手先のテクニックに頼らない「原理原則」を確認し、手を打とう。

 「習慣化」のテクニックについては様々な場所で語られていて、それ自体は非常に重要で有益な情報だと思う。ただ、土台となる「ビジョン・軸」がしっかりしていないと、どんなに工夫しても結局は続かないことも多い。

 人生の中で、(例えば)「英語の勉強」が何を意味するのか?その位置づけを明確化する必要があるんだ。突き詰めた結果、何となく勉強していた英語の勉強は、本来、アナタの人生にとって不要なものなのかもしれない。

 今回も、わかりやすいまんが版を基に、7つの習慣【第3の習慣】について考えていこう。
※第3の習慣は、第1・2の習慣がベースとなります。当記事最後尾参照。

 

まんがでわかる7つの習慣3 第3の習慣/第4の習慣/第5の習慣

まんがでわかる7つの習慣3 第3の習慣/第4の習慣/第5の習慣

 

 

毎日が忙しく充実していて楽しいって?危ない!

緊急の用事はいつも、私達の目の前に現れる。緊急の用事ができると依然張り切る人も少なくない。

緊急の用事の中には、楽しいこと、簡単にできること、面白いこともたくさんあるからだ。しかしほとんどは重要な用事ではない。
(P.14―『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』P.201)

 日々の生活に充実感を感じることは素晴らしいことだし、それは生きていく上で必要不可欠な要素だと思う。ただ、目の前の作業を片付けることだけに意識がフォーカスされていないか?ということには気をつけておきたい。

 忙しければ忙しいほど危険だ。1日、1週間、1ヶ月、1年があっと言う間に過ぎていく。緊急に見える、アナタが慌てて取りかかっているタスクのうち、本当に重要な項目は2割もないのではないか?次項にて、自分の価値観と向かい合ってみよう。

 なお、これは一回やって終わり、という作業ではない。人間の価値観は時間と共に常に変化していると考えよう。定期的にチェックすることで、常に自分の人生で何が重要化を把握しておく必要があるんだ。

 根本的な部分がコロコロ変化することはあり得ないものの、考え方・価値観が変化していないということは、自分が成長していないということと同義だ、くらいに考えておいたほうがいい。

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自分と向き合い、価値観をあぶり出せ!

 人生において何が重要なのかを、第2の習慣「終わりを思い描くことからはじめる」で、考えてみよう。人生を通じて最も得たいものは何か?最期に自分の人生を振り返ったとき、どう思っていたいか?

 この手の答えは一朝一夕に出てくるものではないので、具体的なアクションを起こス必要がある。風呂に入っているときや通勤中に考えるのもいい。とはいえ、頭の中で考える思考の数々は、シャボン玉のように次々と消え去ってしまうよね。

 そこで大切なのが、実際に手を動かして紙に書き出して自分の価値観を明確化することだ。この一人ブレスト(ブレーンストーミング)の際にオススメするのが「高速メモ」。

「自分の知らない自分の思考」を引っ張り出せ!一人ブレストにオススメな、ゼロ秒思考の「高速メモ」

こちらが過去の紹介記事。
『ゼロ秒思考』メモ書きでモヤモヤを吐き出し、スッキリ爆速。 - プロジェクトマネジメントの話とか

 このメソッドが優れている点のうちの一つは、ただ単にアイディアが次々に沸いてくるだけでなく、潜在意識に眠っていた価値観もあぶり出されてくることがあるからだ。

 自分はこんなことを考えていたんだ!といった新たな発見に驚かされることもあるだろう。時間もお金もかからないので試さない理由はないし、しばらく続けて合わなければ止めればいいんだ。

ゼロ秒思考  頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

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 また、あぶり出された価値観を明確にし、実際にアクションに結びつける必要がある。その行動支援ツールとして使えるのが「フランクリン・プランナー」だ。

 

最後は行動が全て。行動・習慣化支援ツール「フランクリン・プランナー」

 「フランクリン・プランナー」はシステム手帳で、7つの習慣の行動を習慣化するためのサポートツールだ。

 せっかくサポートツールが用意されているのだから、良さそうなら積極的に活用するのが良いと思う。無料で試せるのだから。学生さんなどが経済性を追求するなら、自作したっていいだろう。

 下記ページより、ある程度のフォーマットが無料でダウンロードできるので覗いてみようか。

■サンプルがDLできる。無料なのでみてみよう
STEP1 価値観の明確化|フランクリン・プランナー・ジャパン株式会社
■ここで7つの習慣の概要がオンラインで読めるね
7つの習慣 セルフ・スタディ|フランクリン・プランナー
■フランクリンプランナーについての概要
フランクリン・プランナーについて|フランクリン・プランナー・ジャパン株式会社

 個人的にはバイブルサイズに近いコンパクトサイズの1日見開き版がオススメ。ポケットサイズは書き込むには小さすぎるし、クラシックサイズは重過ぎると思った。「スターターキット」では、全てが一式そろった状態からすぐにスタートできる。リフィルは1月・4月・7月・10月始まりがあるので、今すぐにスタート可能だ。

 

人間はすぐに忘れる。ニワトリレベル。だからリマインダーが必要。

  フランクリンプランナーの一番の強みは、常に携帯して繰り返し確認できる部分にあると僕は思っている。どんなに忙しくても、自分の価値観や最優先次項が記載されている手帳に戻ってくれば、毎回「原理原則」を確認できるので、軸がぶれるようなことがないんだ。

 これがないとどうなるだろう。例えば一時的に自分は「嫁と子供が一番大事。仕事はそこそこでOK」だと宣言しても、仕事に飲み込まれて惰性で休日出勤。宣言した内容など、どこ吹く風。後から振り返って「なぜ家族ともっと過ごさなかったのか…」と後悔する、ということが普通に起こり得る。人は恐ろしいほど忘れやすい生き物だから、リマインダが必要なんだ。

 このブログの記事の内容も、明日になったら3割も覚えていないことだろう。だから重要な記事はブックマークして読み返すことが大切なんだ。ほれ、ポチッとな!ほれ!はてなブックマークがなければ、Pocketかfeedlyに登録しておこう。

 

第3の習慣:最優先次項を優先する

 ここで指す最優先次項とは、日々変化するTODOリストの中にある細かい事項じゃなく「人生の中の最優先次項」を指しているんだ。

 第3の習慣の位置づけについてだけれども、第1の習慣「主体性を発揮する」と第2の習慣「終わりを思い描くことから始める(目的を持って始める)」が土台となることを理解しておこう。ビジョンを設定するためには、自分の価値観と向かい合う必要があるからなんだ。

 自分の中に明確なビジョンがあれば、緊急のようにみえる用事が舞い込んできても、それに「反応」して無駄に取りかかってしまうこともない。仮にそれが楽しくてやりがいがあって、自分にとってプラスになるようなことでも、だ。

「『最良』の敵は『良い』である」「目の前に不意に選択肢が現れることは良くある そしてそれが以外に良さそうに見えることも でもそれは「最良」の選択肢ではない なのに多くの人がそれを忘れて「良い」選択肢に流されてしまうんだ」

 冷静に考えると、日常生活は判断の連続なんだよね。その一つ一つのジャッジポイントで、常に「ベスト」のワンランク下の判断を下し続けているとしたら、5年後・10年後の自分はどうなっているだろうか。もっと言うと最期を迎える際にはどうなっているだろうか。

 「最期にどうありたいか」という自分の中のビジョンを明確化し、ブレない軸を作り主体的に動くことで、緊急の仕事が舞い込んできたとしても右往左往することはなくなるはずだ。

 7つの習慣お約束のマトリクス。「第2領域」の作業が人生のカギを握る。

  • 第1領域:緊急で重要なこと
  • 第2領域:緊急ではないが重要なこと
  • 第3領域:緊急だが重要ではないこと
  • 第4領域:緊急でも重要でもないこと
 緊急緊急でない
重要

第1領域
緊急で重要なこと

第2領域
緊急ではないが重要なこと

重要でない

第3領域
緊急だが重要ではないこと

第4領域
緊急でも重要でもないこと

 

優先事項・ビジョンがあるからこそ、力強く「ノー」が言える

自分にとって一番重要なこと、もっとも大切にすべきことをきめたら、それ以外のことには勇気を持って、明るくにこやかに、弁解がましくなく「ノー」と言えなければならない。ためらわずに「ノー」と言うためには、それよりも強い「イエス」、もっと大事なことが、あなたの内面で燃えていなくてはならない。
(P.18―『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』P.209)

 ノーという言葉に反応する人たちがいるけど、ここで大切なのはあくまでも相対的な優先度の話だということ。つまり切り捨てる覚悟、断るアクションに力をフォーカスするのではなく、相対的に見て、それよりも大事なことが何か?自分の人生で一番大切にしないといけないことは何か?を明確にするということだ。

「そう 時間を有効に使うかどうかじゃなくて 人間関係をどうつくるかが 後に効いてくるんだよね」(P.20)

  仕事に限らず、人生全般に言えることなのかもしれない。人間関係が人生のカギ――。そう言い切ってもいいのかもね。

 

任せることで人だけなく自分も育つ

 デリゲーションが自分の能力を育て、人を育てるんだ。デリゲーション(delegation)とは「人に任せること」。

 下記記事にも取り上げた「自分がやった方が早い病」など、みんな心当たりがあるだろうけど、改めて考えてみよう。
仕事を抱え込んでしまう理由と8つの処方箋。 - プロジェクトマネジメントの話とか

効果的なマネジメントのカギは、テクニックやツール、外部要因にはない。マネジメントの能力はあなたの中にに育つものだ。第2領域のパラダイムを理解し、自分の内面に根付かせれば、緊急度ではなく重要度のレンズを通して物事を見られるようになる。それがマネジメントの鍵である。
(P.34―『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』P.245)

 全面的なデリゲーションの実践により、本人に自己重要感覚を与え自主性を尊重したマネジメントを実現する。当たり前だけど「自ら動きたい」というモチベーションは、外部から強制されるものではなく、あくまでも個人内部から湧き上がるものなんだよね。

 なので、進捗管理も必要最低限にとどめるのが理想。ケース・バイ・ケースで難しいけれども目指すべきゴールはそこだ。

 効果的なデリゲーションとして以下の形が提唱されている。

  1. 望む結果:具体的に達成してほしい事柄
  2. ガイドライン:守るべきルール。してはいけないこと
  3. リソース:利用してよいもの(予算、人、資源、情報…)
  4. アカウンタビリティ:仕事の結果を評価する基準
  5. 評価の結果:よかったのか、悪かったのか?

(P.47)

 個人的に特に大事なのは5の結果のフィードバックだと思う。良かったのか悪かったのか、改善点はどこなのかハッキリした評価があったほうが、作業を受けた側は断然、PDCA(PDS)を回しやすい。

 このフィードバック、外資系の企業だとハッキリ言ってくれそうなイメージがある。働いたことがないので、あくまでもイメージだけどね。
「PDCA」って言葉は正しいの?―全く回らない「PDC」とその対策。 - プロジェクトマネジメントの話とか

 
――あなたにとって、本当に大切なものは何ですか?

 

 

 

※2015/02/22 公開
仕事が人生に占める割合は2割。そこに情熱を注ぐのは不毛なのか? - プロジェクトマネジメントの話とか

■1冊で7つの習慣全体を把握したい人はこちら
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photo by Philip Chapman-Bell

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