前回記事
みんなが嫌う「朝会」がプロジェクトマネジメントで大切な理由。 - プロジェクトマネジメントの話とか
にて、プロジェクトチーム内の多くのメンバは、基本的に自己中心的で、自分にアサインされた仕事・タスクさえ着実にこなしていれば「チームがどうなろうが知ったことではない!自分の責任じゃないし!」と考えている、と書きました。
では、マネージャー・リーダーはメンバに対して、どう対応したらよいのでしょうか?
そもそも、人の価値観を無理やり変えることは難しい
まだ脳ミソが柔らかい幼児・小学生ならともかく、数十年生きてきたメンバの考え方を無理に矯正することは難しい。
人はそう簡単に変わらない、という前提に立つ必要があるんですよね。
特に派遣・業務委託などの形で「他社に常駐して作業」していて、チームに貢献して結果を残したとしても、自社の上司からの評価を得られにくい環境にいる場合、「自分にスキルが身につけばチームはどうでもいい」という思考に陥りがちです。
そんなメンバらに「全体を俯瞰せよ!」などと吠えても何も響きません。
これは本人の問題というよりも、むしろIT業界の構造そのものに原因があるのですが、そのお話については、また後日。
まずは必要最低限の「強制力」を発動させてみよう
仕方ないので、一旦外的な圧力を加えることを検討します。
情報共有の場で、必要な共有を怠ったことが後から発覚した場合、強くプレッシャーをかけ、情報共有を促しましょう。
進捗が遅延しているメンバーにプレッシャーをかけることは、意味はないどころか逆効果になることが多々ありますが、「意識が緩んだメンバ」に対しては、
優しいあなたもあえて鬼モードになって、厳しく対処する必要があります。
とは言っても、人は強制されてイヤイヤやっても長続きしない
情報共有を促す際に、ただ責めるのではなく情報共有が抜けるとみんなが困ること、また、「本人にどのようなメリットがあるのか」を併せて真摯に伝えます。メリットについては前回の記事を参考に。
自分の仕事にだけ専念していると、干されてしまう3つの理由。 - プロジェクトマネジメントの話とか
やはり、ベストは自発的に動いてもらうことです。人から何かを強要されて楽しい人はいませんし、そもそも、それでは仕事がつまらなくなってしまいます。
自発的に全体を意識して動いてもらえるような仕組みを作ろう
「全体を意識するメンバ」が高く評価される文化を作りましょう。
ここで言う評価は本人が希望する「仕事」であったり、「報酬」であったり、形は様々ですが、キッチリと本人に評価をフィードバックする必要があります。それを継続することで、共有することが非常な重要であるという文化が根付く可能性が高まります。
また、最終的にはこのようなシステムに依存することなく、各メンバの内面から沸きあがる熱意・モチベーションにより、自然と仕事が回る状態を実現させましょう。この仕組みを作り上げることこそがマネージャー・リーダーの使命なのですが、具体的な方法については、また別途、別の記事で考えていきたいと思います。
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